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一人親方こそ退職金を準備すべき!退職金制度について解説

 一人親方として独立する場合、やらなければならないことがたくさんあります。一人親方ブログでは労災保険をメインに健康保険、年金そして税金について幅広く解説しておりますが、一人親方にとって自分が仕事を辞めた時のこととして退職金のことをきちんと考えておく必要があります。
 一人親方の場合、退職金など必要ないと思うかもしれませんが、実は一人親方こそ退職金を準備しておく必要があります。退職金は税制上有利になるよう工夫されており、通常の所得税とは控除額が異なるからです。一人親方が加入できる退職金制度には小規模企業共済や建設業退職金共済、iDeCoなどがあるので、加入条件や退職金の金額などをしっかり考慮して制度を選ぶようにしましょう。

    目次[非表示]

    1. 1.一人親方こそ退職金を準備すべき理由
      1. 1.1.退職金は税制上有利
      2. 1.2.老後に必要な資金についても考える
    2. 2.一人親方が退職金制度に加入するための条件とは
    3. 3.一人親方の退職金制度にはどのようなものがある?
      1. 3.1.小規模企業共済
      2. 3.2.建設業退職金共済(建退共)
      3. 3.3.iDeCo
    4. 4.まとめ

     一人親方として働いている方のなかには、老後の資金について心配がある人もいるかもしれません。一方では一人親方は退職金など必要ないと思うかもしれません。しかし、退職金を準備しておくことは非常に重要です。最近は退職金のない会社も増えてきましたが、仕事をリタイアした時の生活のための資金として会社の退職金制度というのは非常に有効な制度としてまだまだ導入企業は多いと言えます。
     退職金制度のある会社は従業員に払う退職金の為に毎年見合った金額を積み立てています。会社が用意している退職金積み立ての仕組みとして大体以下の3種類があります。

    • 自社で積み立てる。
    • 民間の生命保険を利用する。
    • 中小企業退職金共済制度に加入する。

     一人親方が退職金を用意する場合上記のうちどの方法が適しているのか、それともほかの方法がいいのか、当記事では一人親方が退職金を準備すべき理由とどのような制度を利用できるのかについて解説します。

    一人親方こそ退職金を準備すべき理由

     会社員であれば、退職する時に退職金が支給されます。一人親方の場合は自分で準備することになりますし、そもそも退職金など必要ないと感じるかもしれませんせん。しかし、実は一人親方こそ退職金を準備すべきなのです。
     ではその2つの理由について見ていきましょう。

    退職金は税制上有利

     一人親方が退職金を準備すべき主な理由は、退職金が税制上有利だからです。退職金は労働者が老後の資金を用意するのに非常に重要なものなので、通常の所得とは異なる税率が適用され、労働者に有利になるよう設定されています。
     実際どの程度優遇されるのかがわかると、一人親方が退職金を準備すべき理由が分かるでしょう。退職金には「退職所得控除」が設定されており、退職金の金額が控除額に満たない場合には課税対象となりません。もし勤続年数が20年未満の場合には、40万円×勤続年数が退職所得控除額となります。

     ただし勤続年数が短く控除額が80万円に満たないケースでは80万円が控除額とされます。たとえば5年間働いた労働者が220万円の退職金をもらった場合、控除額は200万円なので、残りの20万円に対してのみ課税されます。

     一方、勤続年数が20年以上になると、800万円+70万円×(勤続年数-20)が控除額となっています。もし25年間勤務した場合には、800万円+70万円×(25-20)という計算になり、1,150万円が控除されます。

     勤続年数が長ければ長いほど退職金の控除額は上がっていき、労働者にとって有利になるのです。一人親方が法人として得た利益から所得を得ようとすると通常の所得税がかかりますが、退職金にすれば有利な税率でより多くのお金を手元に残しておくことができるのです。

    老後に必要な資金についても考える

     税制上の優遇措置と関係しますが、一人親方は老後に必要な資金についても考えなければなりません。個人で働いている経営者は、厚生年金を受け取ることはできないので、老後に受け取れるのは基本的に国民年金だけです。
     国民年金を満額納めていたとしても、給付されるのは月々7万円程度とされています。個人年金を積み立てている方もいますが、やはり老後の資金の大部分を占めるのは退職金となるでしょう。
     老後に必要な資金は地域や家族のサポート、毎月の生活費、資産の有無などによって変わりますが、金融庁の調査では公的年金だけ受け取っていても老後の資金には2,000万円程度足りないという結果が出ています。
     老後の資金問題に対処するためにも、退職金はしっかりと準備しておく必要があるのです。

    一人親方が退職金制度に加入するための条件とは

     一人親方に退職金が必要だとしても、退職金制度に加入できなれば意味がありません。一人親方が退職金制度に加入するための条件は、制度によって異なります。
     たとえば、建設業に携わっている一人親方であれば誰でも加入できる制度もあります。一方で、常時使用する従業員の数が20人以下である個人事業主であることを条件にしている制度も見受けられます。
     退職金制度によって加入条件が異なるので、自分が選ぶ制度の加入条件をしっかりチェックすることが重要です。

    一人親方の退職金制度にはどのようなものがある?

     冒頭にで会社が従業員のために用意している退職金制度として下記の3種類を紹介しました。

    • 自社で積み立てる。
    • 民間の生命保険を利用する。
    • 中小企業退職金共済制度に加入する。

     実はこの3種類とも退職金制度としては一人親方には向きません。例えば、一人親方が自分で積み立てた場合、それは単に貯金ということです。民間の生命保険を利用しての養老保険や終身保険は退職金としての要素を含んでおりますが、こういう保険は大抵高額です。また、保険料は必要経費とはみなされない可能性が高いです。中小企業退職金強制制度は雇われている従業員を対象にした制度のため個人事業主である一人親方は制度上加入が出来ません。ここでお勧めする退職金制度は以下です。
     一人親方が加入できる退職金制度はいくつかあります。それぞれ特色が異なるので、ぜひ自分に合った退職金制度を見つけるようにしましょう。
     では一人親方が加入できる3つの退職金制度をご紹介します。

    小規模企業共済

     一人親方が加入できる退職金制度の一つが小規模企業共済です。小規模企業共済とは、国の機関である中小機構が運営する退職金制度です。
     小規模企業の個人事業主や共同経営者などが退職後も安定した生活を送れるようにするための共催となっています。小規模企業共済への掛金は全額所得控除できるのが大きな特徴で、高い節税効果があります。
     掛金は月々1,000円から7万円と幅広く、一人親方の収入に合わせて決定できるのもうれしいポイントです。さらに、収入の増減に合わせて掛け金の金額を変えることができます。
     収入が増える時期は掛金を増やし、より多くの退職金を受け取れるようにできるでしょう。一方で収入が減ってしまった場合には、掛金を減らして当面の生活費を増やすこともできます。
     自分がどの程度の退職金を受け取れるのか、どの程度所得税や住民税を節約できるのかについては、中小機構の公式ホームページで試算できます。
     もらえる時期ですが一人親方の場合はその仕事を廃業とした時期とされています。

    建設業退職金共済(建退共)

     一人親方が加入できる別の退職金制度が、建設業退職金共済です。民間の退職金制度とは異なり、国が創設し国が定めた基準で退職金が計算されるため、確実に支払われるというメリットがあります。
     さらに別の会社に勤務していて独立した場合にも、建設業界で働き続ける限り加入し続けられるのもメリットです。通常一人親方だけでは加入ができないのですが、一人親方が集まって任意組合を作れば加入可能です。
     組合に加入し共済手帳の交付を受けとり、働いた日に共済証紙をもらって貼ることにより掛金を納めたことになります。
     一方、掛金の上限が1日あたり320円と低く、退職金の金額もやや少ないのがデメリットといえます。
     ちなみに、この共済証紙の費用は一人親方が自ら負担します。そのため経費とはなりません。小規模企業共済のように所得控除にもなりません。この点は注意が必要です。

    iDeCo

     近年注目を集めているのがiDeCo、つまり個人型確定拠出年金です。小規模企業共済や建設業退職金共済とは異なり、iDeCoは私的年金という点で大きく異なります。
     iDeCoに加入した場合、掛金は全額所得控除となり、節税という観点から大きなメリットがあります。老後の貯えをしておきたい方は、iDeCoを検討してもよいでしょう。
     ただし注意が必要なポイントがあります。iDeCoは60歳になるまで積み立てたお金を受け取ることはできません。したがって、60歳になる前に廃業して退職金を受け取りたい方、けがや病気などで急にまとまったお金が必要になった方などにとってはやや使い勝手が悪いと思えるでしょう。一方で、しっかり60歳まで働き、老後の資金を蓄えたい方はiDeCoがぴったりです。
     iDeCoは資産運用という意味で言えば投資信託のようなものですが、似て非なるものですのでその違いのうち主なものを下記に列挙致します。

    • iDeCoは投資信託と違い、現金化する場合は困難です。iDeCoは原則60歳にならないと引き出すことができませんが、投資信託は比較的すぐに現金化できます。
    • iDeCoの掛金は全額所得控除です。投資信託は資産運用ですので税金的なメリットはありません。

     そのため節税を目的とする場合は401kを、資産運用を目的とする場合は投資信託を選択するといいでしょう。

    まとめ

     一人親方は将来のための備えを今からしておこう

     一人親方の場合、厚生年金が受け取れない、又は受け取れても額が少ないため、老後の資金を用意するためには退職金が非常に有効です。一人親方だからこそ、退職金制度を利用して、税金の点で優遇される退職金を受け取れるようにしておきましょう。老後を安心して過ごすためにも、退職金の準備は非常に重要なのです。
     労災保険は万が一のケガや障害、そして死亡したときの備えてとして、退職金は来るべき老後への備えとして一人親方として生活していく上でとても重要なことです。

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