一人親方の解説

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一人親方の労災保険④

 一人親方の労災保険はその業務の実態から見て、一般の雇用契約にある労働者に準じて取り扱うのが適当であると認められる業務に従事する者に対して適用される任意の保険です。そのため対象となる業務は建設業に限られていません。労働者を使用しないで下記の業務に従事する一人親方が特別加入の対象です。

  1. 自動車を使用して行う旅客または貨物の運送の事業(個人タクシー事業や個人貨物運送業等)
  2. 土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、現状回復(注)、修理、変更、破壊もしくは解体又はその準備の事業(大工・左官・とび職人等) (注)除染を目的として行う高圧水による工作物の洗浄や側溝にたまった堆積物の除去等の現状回復の事業も含みます。
  3. 漁船による水産動植物の採捕の事業(7に該当する事業を除きます。)
  4. 林業の事業
  5. 医薬品の配置販売(医薬品医療機器等法第30条の許可を受けて行う医薬品の配置販売業)の事業
  6. 再生利用の目的となる廃棄物等の収集、運搬、選別、解体等の事業
  7. 船員法第1条に規定する船員が行う事業 

 一人親方の従事者としては建設業が断然多く、およそ50万人から60万人の一人親方が労災保険に特別加入をしているとされています。次に多いのが自動車を使用して行う旅客または貨物の運送の事業となります。個人タクシーや赤帽など街中でも見掛けることが多々あります。また、平成25年の労働基準局長の「自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業に係る特別加入の取扱いについて」の通達により、原動機付自転車も労災保険の特別加入の範囲に含まれることになり、今後ますます増加することが見込まれます。

 ところで、最近ウーバーイーツの配達員が労働組合を結成したというニュースがありました。配達員とウーバーイーツとは雇用契約ではなく業務委託契約とのことで、仕事中に怪我をした場合ウーバーイーツからは治療費を上限25万円まで支払うとのことですが、やはり労災保険が適用されないのは厳しいです。なお、配達員は自動車を使用して行う旅客または貨物の運送の事業と考えられ労災保険の特別加入に該当すると思われますが、配達員には自転車の方も多いと聞きます。自転車の場合は当然ながら労災保険の特別加入には該当しません。多様な働き方が拡大するにつれ、今後は労災保険の特別加入制度も同様に多様化する必要が出てくる思われます。

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