一人親方の解説

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一人親方の労災保険給付②

 一人親方が業務又は通勤が原因で負傷したり、病気にかかったりした場合に必要な療養を行うことを療養(補償)給付と言いますが、これが労災保険において通常は最初に行う給付となります。

 負傷・疾病に対する療養(補償)給付の給付・支給の範囲は下記の通りです。

  1. 診察 
  2. 薬剤又は治療材料の支給 
  3. 処置・手術その他の治療 
  4. 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護 
  5. 病院又は診療所への入院およびその療養に伴う世話その他の看護
  6. 移送のための費用

 入院・通院の治療費、薬剤の支給、治療用装具の支給、医療機関までの交通費等非常に多岐に亘りますが、無条件に認められるわけではなく国が通常療養のために必要と認めるものに限られています。また、給付の期間は治癒又は死亡するまでです。

 ただし、いくつか注意点があります。

  1. 一旦傷病が治癒したため給付が必要となくなった後に再発した場合、再度申請すれば給付が認められる場合があります。この場合、再発と認められるかどうかがポイントです。
  2. 労災保険の給付は治癒又は死亡するまで行われますが、労災保険上の治癒とは従前の状態まで回復することではありません。これ以上治療しても治療の効果が期待できない状態(良くも悪くもならない状態)を言います。症状固定という言い方をすることもあります。この言葉は労災保険を理解する上で非常に重要な言葉です。


 業務上の負傷・疾病は事業主の支配下にあることから、事業主の責任が労働基準法に明文化されておりますが、通勤途上は事業主の責任を問うことができないため労働基準法にはない労災保険法独自の給付となっています。そのため、業務災害の場合は「療養補償給付」と言うの対して、通勤災害の場合は「療養給付」と言います。