一人親方の解説

一人親方の確定申告

 確定申告とはそもそも一体何を言うのでしょうか?平たく言えば、1年間の収入を計算して、それにかかる税金を申告・納税することです。サラリーマン等の雇用されている方は原則として何もしなくても会社のほうで年末調整という名の確定申告をやってくれましたが、一人親方は個人事業主です。そのためご自身ですべてを行うことになります。


1、収入と所得の違い

 収入と所得を混同している人が少なくありません。どっちも同じようなものだろうと思われるかもしれませんが、意味合いが全く違います。一人親方の収入は売上金額のことです。ちなみに、サラリーマンに当てはめると総支給額のうち通勤手当等の非課税分を除いた金額となります。

 この収入から必要経費を引いたものが所得となります。サラリーマンの場合、給与所得控除といって収入に応じて必要経費の額があらかじめ決められています。図にすると以下になります。

  • 一人親方                            所得=売上金額-必要経費
  • サラリーマン                     所得=総支給額のうち非課税分を除いた額-給与所得控除

 サラリーマンと違い一人親方は領収書をいかに残して保管するかということが大事になってきます。当然のことですが、領収書があるからといってすべてが経費となるわけではありません。一人親方としての事業に関係するものである必要があります。例えば、家族と一緒に食事に行った場合の代金は経費にはなりませんが、仕事関係の人との食事であれば経費になる可能性があります。


2、青色申告

 確定申告には白色申告と青色申告の2種類があります。会計ソフトもだいぶ充実してきたことであえて白色申告を選択する必要性も薄れてきていることから、ここでは青色申告を中心に解説いたします。青色申告は白色申告が家計簿レベルでの簡単な帳簿付けでOKなのと比較するとだいぶ手間がかかります。

 青色申告の何が面倒なのか?まず第一に帳簿付けが面倒。次に簿記の知識がないなどがあります。しかし、今は会計ソフトがあります。会計ソフトは毎年のようにリリースされているため知識がなくても大丈夫です。面倒なこととは会計ソフトに任せましょう。実際に操作してみると驚くほど簡単に帳簿付けがいつの間にかできています。


 1)青色申告のメリット

  • 65万円の控除がうけられます。青色申告の最大のメリットがこの65万の控除です。通常は領収書を一つ一つ積み上げていく必要がありますが、青色申告が認められると無条件で65万の経費が計上できると思っていただいてもいいかもしれません。
  • 家族への給料が全額経費になります。事業を手伝ってくれる親族への給料が全額経費に計上できます。ただし、無条件に認められるわけではありません。経費のページで記載したように下記の条件があります。
  1. 青色申告者と生計を同一にする配偶者その他の親族であること
  2. その年の12月31日に15歳以上であること
  3. 青色申告者の事業に、6カ月を超える期間専従していること
  • 30万円未満の固定資産が一括して経費計上できます。本来、車やパソコンなど10万円以上の固定資産は減価償却と言って固定資産ごとに決められた耐用年数にわたって費用計上するのが基本です。例えばパソコンの耐用年数が4年として20万のノートパソコンを購入した場合、4年にわたって経費に計上していく必要があります。しかし、青色申告の届け出を行っている場合30万円未満なら購入した年に一括して経費計上できるので、その分税金が安くなります。
  • 赤字を翌年度以降に繰り越せます。開業当初などは出費もかさみ利益が出ずに赤字というケースがあります。こういうときに利用できるのが純損失の繰り越しです。例えば、開業初年度に売上300万、必要経費380万という場合、80万の赤字です。赤字なので当然税金は納めません。では、この方が次の年売上500万、必要経費400万だった場合、通常なら税金は差額の100万に対して計算されますが、純損失の繰り越しを利用すると開業年度の80万の赤字を今年の利益100万から差し引くことができ、差額20万に対して計算した税金で済みます。

 2)青色申告の手続き

 青色で確定申告をするには、税務署へ「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。

  1. 1月1日~1月15日までに開業した場合 → その年の3月15日までが提出期限
  2. 1月16日以降に開業した場合 → 開業日から2ヶ月以内が提出期限

 青色申告承認申請書は1回提出すれば済みますが、毎年3月15日の申告期限までには確定申告書を提出しなればなりません。申告期限に1日でも遅れてはダメです。

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